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財務・経営・再生

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銀行の選び方(前編)

大手銀行(メガバンク)

     大都市圏の店舗が多く、何かと便利である。規模が大きく、情報力や提案力もあり、行員も優秀である。しかし、そのときの経営環境(金融庁の顔色?)など により融資態度は大きく変わる。現在は中小企業への融資を推進しているが、過去もそうであったように、将来どうなるかわからない。

     給料カット、支店長ポスト削減、リストラは続く…。世間の風当たりもキツイ!必要以上にマスコミに叩かれている感もある。1億円未満の融資先は「ゴミ」、預金があるから融資をするというオバカな本音?を平気で言う行員も出てきた。トホホ。

    ◆地方銀行

     旧地方銀行と第二地方銀行に分かれる。各都道府県に本店を置き、本店所在地の都道府県を中心に店舗網を有する。旧地方銀行は、大都市圏に本店のある銀行 を除き、地元最大級の銀行である。地元出身の優秀者を集め、融資先の面倒見もよい。一方、第二地方銀行は旧地方銀行よりも、大層な名前をつけているが、規 模は旧地方銀行より小さく、不良債権増加による業績悪化に苦しんでいる銀行も多い。 <後編に続く>

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銀行の選び方(後編)

    ◆信用金庫、信用組合
     地元の中小企業を取引先とする銀行。サラリーマンにはあまり縁がない。地域密着型で、店舗網が狭い範囲に集中しており、都合が悪くなっても、行員は逃げ切れないためか?取引先への厳しい対応はあまりない。小回りがきき、付き合いが深くなると、多少の無理も聞いてくれる。

    ◆政府系金融機関
     日本政策金融公庫や中小企業金融公庫など融資専門の銀行が多い。非常に有利な融資があり、是非利用したい。

     銀行といっても業態は以上のように大きく4つに分かれる。中小企業であれば、たとえば、代金の回収は大手銀行や地方銀行、融資は政府系金融機関、支払は信用金庫等と使い分けることも必要である。信用金庫等は積立預金で取引実績をつくっておくと良い。

     取引する時には銀行の経営状態にも注意する。普通預金等は保護されているので、神経質になることはないが、融資を受ける場合は経営状態のよい銀行がよい。ただし、経営状態のよい銀行は通常、融資が出にくいというジレンマもある。

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売上代金の回収が遅れるのはなぜか?

     社内に原因を求めるなら、たとえば、値引・返品の処理遅れや、代金回収の不完全な消込みなど売掛金の残高を適切に把握していないケース、集金忘れや集金遅れ、請求漏れ、集金代金の着服などのケースが考えられる。

     これらのケースは社内体制を見直すことが解決策になる。集金代金の着服は論外であるが、しばしば発生する。本人が最も悪いのだが、放置していた会社にも責任はある。

     社外(得意先)に原因を求めるなら、たとえば、得意先の仕入計上遅れや漏れ、クレーム等の発生による値引・返品の交渉中など得意先で買掛金が計上されていないケース、資金不足や確信犯的な支払遅延、得意先における社内の不正などのケースが考えられる。

     これらのケースは、得意先だけでなく自社の問題に起因する場合もある。双方の責任者を交え、取引条件の見直しを検討しなければならないこともある。

     いずれにしても、放置しておくと重大な問題に進展する可能性が高い。原因を究明し早急に解決する必要がある。  

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得意先に与信を設定しよう!

     得意先との取引が現金取引であれば、代金の回収に心配はないが、ツケ(売掛金)や手形で取引する場合、現金になるまで時間がかかる。その間に倒 産されると回収は困難になる。それを避けるためには、あらかじめ、売掛金と受取手形の合計額(売上債権)に上限(与信限度額)を設け、その範囲内で取引を する。

    与信限度額を設定するメリットは、
    ◆取引の迅速化が図れる。
    ◆売上債権の管理項目が絞れる。
    ◆得意先が支払不能になった時でも、貸倒れによる被害を抑えられる。
    ◆信用調査を効率的に行なえる。などである。

    一方、次のようなデメリットも考えられる。
    ◆営業部門の販売活動が制約される。
    ◆与信限度額の更新が煩わしい。
    ◆営業担当者の得意先を見る目が甘くなる。
    ◆低い与信限度額が、得意先の心証を悪くすることもある。などである。

     営業担当者が得意先の変化を敏感に察知することや、いったん与信限度額を設定した後も、半年に1回など定期的に見直すことなどが、上手に活用するコツである。

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売上代金の回収を早くする方法

     せっかく、売り上げても、代金(売掛金)が回収できないと会社の資金繰りは苦しくなる。スムースに回収するための要点を例示する。

    ◆営業担当者に代金回収の重要性を意識させる
    代金が回収されて仕事が終わるという意識を徹底させる。回収率などを給与や賞与の査定対象にすることも検討してよい。

    ◆得意先に支払わない理由を作らせない
    集金前に確認の電話などをあらかじめして、集金日に支払うようにさせる。得意先の資金繰りが良くないときは、うるさい会社を優先して支払うことが多い。黙っていると支払いは後回しにされる。

    ◆支払条件に違反したときは、すぐに問い合わせる
    手形の期日が約定より長くなった場合など、得意先の資金繰りが悪くなっていることが多いので注意する。

    ◆郵送・振込により回収促進を図る
    代金回収のために現地に行かなければならない場合でも、時間や費用から現地に行けない時もある。現金なら振込、小切手や手形は郵送にして、定期的に回収できるようにする。  

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得意先が倒産したときの資金繰り

     得意先が倒産すると、販売代金の回収が困難となり、資金繰りは苦しくなる。

     自己資金で賄えればよいが、不足するときは借入に頼らざるを得ない。しかし、このような時の銀行の融資は厳しい。日本政策金融公庫や保証協会などの特別 融資もあるが、貸付枠が大きくなるのであって、審査がゆるくなるわけではない。その融資により会社が存続するということを説明する必要がある。したがっ て、全面的に頼るわけにはいかない。 そこで、経済産業省の外郭団体である中小企業基盤整備機構が運営する中小企業倒産防止共済制度(経営セーフティ共済)の利用を勧める。

     この制度は得意先の倒産により代金回収が困難になった場合、8,000万円か掛金積立額の10倍のどちらか低い金額を、加入者に無利子、無担保、無保証人で貸し付ける。ただし、あらかじめ、毎月、掛金を積み立てておく必要がある。掛金は税務上損金になるので、いわば利息の前払いである。

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預金通帳を利用しよう!

     会社を訪問したときは、必ず預金通帳を見せてもらう。通帳を見ると、会社の経営状態がわかるからである。しかし、開業して間もない会社は、ほとんど通帳を利用していない。資本金を引き出して残高がなくなり、そのまま…

     預金通帳に何も記載されていないにもかかわらず、売上や経費が発生しているのは、どのような会社であれ、専門家や銀行がみると、奇異である。通帳には、 金銭に対する会社の考え方が表れているのである。自社の金銭管理はもちろん、銀行の融資なども考えると、通帳を利用して、取引してほしい。

     売上は通帳振込にする。現金でもらった場合も、いったん、通帳に入金する。経費も通帳からの自動引き落としにする。それ以外の経費も、なるべく通帳の引出金額と連動するようにするなど…

     通帳を見れば、取引がおおよそわかるようにしておく。現金出納帳をきちんとつけることができなくても、これならできるハズ。

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融資をあっせんします!

     会社には、いろいろなセールスが来る。融資のあっせんをするという自称コンサルタントも、その一例だが、非常にウサン臭い。

     たとえば、信用保証協会の新規設立会社用の融資は、銀行経由でしか申し込めないが、「私があっせんしてあげる」と言って、自称コンサルタントはあっせん 手数料を要求する。することと言えば、借入申込書を書く程度。それすらせずに、単に銀行へ書類を持っていくだけという輩もいる。それで、たとえば手数料 20万円を、今すぐ支払えと言う。考える時間を与えない。詐欺と言ってもよい!

     政治家等の威光を使うと言う場合もある。国会議員や県・市会議員などの政治家やその秘書、後援会事務局長、××党県事務局長などの名刺を出して、自称コンサルタントはあたかもコネがあるように装い、相手を信用させる。

     いずれにしても、代金を先に出せと言うのは、要注意。渡したら最後、あとから後悔することになる。

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新規取引先との取引

     新しい取引先を開拓することは重要なことである。安心できる取引先かどうかを見分けるのは決して容易ではないが、代金が回収できないと損失が発生する。

     そこで、取引開始を見合わせる方がよいケースを下記に例示した。なお、営業担当者だけでなく、複数の者が、新規取引先に行って経営者と会うことは非常に大切である。

    ◆本店所在地を所轄する法務局で、登記簿謄本を請求する。自称株式会社なら論外。
    ◆経営者の資質・経営能力に不安がある。たとえば、経営者の職歴が不明であったり、過去に倒産経験がある。 あるいは、実現可能性の低い話しが多いなど。
    ◆新規取引先からのアプローチや第三者からの紹介の場合、当社と取引を始める理由に乏しい紹介先などが自社のリスクを回避するためということも考えられる。
    ◆3期連続赤字など業績に不安がある。
    ◆主要仕入先、主要得意先の名前が知らない会社ばかりである
    ◆従業員の態度が悪く、役員や幹部社員の退職が多いなど社内の雰囲気がよくない。

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やっておきたい信用調査

     新規取引先だけでなく、既存の得意先にも、定期的あるいは大きな取引前には随時、信用調査を実施する。調査目的に応じて、必要な情報は異なるが、非上場会社の場合、情報の入手先が限定される。得意先への定期的な訪問も忘れないようにしたい。

    ◆登記簿謄本
    本店所在地所轄の法務局で入手できる。代表取締役の住所もわかる。

    ◆決算書
    資産状況や業績などがわかるが、非上場会社は入手困難。入手しても虚偽の可能性もある。ただし、取引先との面談により、おおよその決算書を作成できる。

    ◆取引先やその他関係者
    得意先(販売、仕入)と取引している会社、取引銀行、従業員や役員(OBも含む)、事業所近隣の人、同業他社などからの聞き取り。

    ◆インターネット
    ヤフーなどの検索サイトで探す。ただし、流言飛語も多く、正確性の検証が必要。

    ◆興信所
    帝国データバンクなどに調査を依頼する。ただし、情報が誤っている可能性もある。各種の情報のひとつとして利用する。

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危ない得意先の見分け方

    得意先に以下のような兆候が現れたときは、今後の取引について見直す必要がある。

    ◆主要な販売先に、倒産等が発生したり、納入を停止された。
    ◆主要な仕入先が変わった。
    ◆支払が約定より遅れたり、請求書どおり支払わない。
    ◆支払方法が現金・小切手から手形になったり、手形サイトが延長された。
    ◆小口払いはするが、大口支払いは延ばそうとする。
    ◆小切手や手形の支払銀行が変更されるなどメイン銀行が変わった。
    ◆貸金業者等からの借入や融通手形を発行しているとの噂がある。
    ◆経営者や経理責任者の不在が多くなった。
    ◆経営者が、裏づけのない大きな話をするようになった。
    ◆幹部社員が相次いで退社した。
    ◆従業員に活気がなく、職場の雰囲気も暗い。    …など

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手形の期日延長を依頼されたら?

     得意先から、得意先が振り出している支払手形の期日を延ばしてほしい(手形の書換(ジャンプ))という依頼を受けた場合、手形は手形記載の期日に必ず手形記載の金銭を支払うという証券であるから、期日に支払えずに、先送りするには相応の理由があるハズ。

     しかし、どのような理由であれ、通常の場合、このような状態になると、将来、倒産する確率が高いと思って間違いない。

     法的には、手形の書換に応じる必要はない。他社に言ってくれということもできる。得意先は応じてくれそう(お人よし?)な会社から、声をかける。しか し、書換の申し出を拒否することは、手形を取り立てに出すことを意味する。得意先が手形決済資金を用意できなければ、手形は不渡りになるので、倒産という 事態も想定しておく。

     書換に応じる場合でも、代金の一部を入金させる。担保を入れさせる。信用ある人や会社に手形の裏書や、保証をさせるなどの債権の保全対策を講じておく。

     また、書換の依頼書を提出させ、書換前の手形のコピーを保管しておく。

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得意先が危なくなったら?

    得意先に危険な兆候が現れると、以下のような対策を早急に実施する必要がある。事態が急変することも多いので、得意先や経営者の動向に継続して細心の注意を払う。

    ◆与信限度額を下げる。たとえば、受注を抑えたり、出荷を控える。販売を止めて代金改修に専念する。手形のサイトを短くしたり、手形取引を現金取引に変更する。あるいは、以前に販売した商品を得意先に返品させて債権回収に充当するなど。

    ◆与信限度額を維持するのであれば、それに見合う価値のある担保や財産のある保証人を新たに設定する。また、得意先や経営者の資産状況も調べておく。

    ◆得意先に対する売上債権相当額の商品を、得意先から購入して仕入債務を発生させ、売上債権と仕入債務の相殺に持ち込む準備をする。

    ◆口約束の貸付金があれば借用書などの書面を書いてもらう。

    ◆消滅時効を中断するために、代金の請求、債務の承認、差押え、仮差押え、仮処分などの強制執行などの方法を検討、実行する。

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得意先が倒産したとき

     倒産したという情報を入手すると、すぐ倒産した得意先に行き、社長と会って今後の方針を聞く。社長と会えなくても、従業員などの話を聞く。状況 によっては自社商品の引き揚げも考えられるが、そのときは、たとえば返品伝票に得意先の責任者に押印してもらう等、必ず、責任者の承認を得ておく。黙って 商品を持ち出すことは、窃盗になるので注意したい。同時に自社の債権額を確定させ、自社の資金繰りの手当てもする。

     得意先が倒産した場合、その後の対応は限られ、債権の回収は不可能と思ったほうが良い。むしろ、今後同じような誤りを繰り返さないように、たとえば、営業担当者の意識、与信限度額の設定方法や売上代金回収方法などを再考すべきである。

     たまに、弁護士から得意先の破産等の予告通知が来る場合がある。近々倒産するので、回収は控えて欲しい等の要請である。これは法的に根拠がなく、破産等 を予告しておきながら、実際、しない場合もある。このような通知を受け取った場合も、すぐに社長に会いに行き、なんらかの回収の方法を取るべきであろう。

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役員と株主のビミョーな関係

     株式会社では、資本金を出すのが株主、会社の業務を執行するのが取締役、取締役を監督するのが監査役である。株主は株主総会などを通じて取締役を監視する。

     このように、株主、取締役、監査役は、お互い牽制しあうように会社法は役割分担しているが、現実的には?である。これは中小企業だけでなく、大企業も同じ。

     取締役と監査役を合わせて、役員という。役員となるには株主である必要はない。その会社の株式を持っていなくても役員になることはできる。もちろん、株式を持っていても、役員になることはできる。しかし、取締役と監査役は兼務できない。

     取締役のなかから、代表取締役を選ぶが、1人である必要はなく、何人でも選ぶことができる。肩書は社長のほか、会長、専務などが代表取締役でも問題ない。

     代表取締役は、会社を代表して業務を執行するが、会社の中で一番偉い人というわけではない。会社法にそのようなことは書いていないのでアル。

     なお、有限会社は、会社法の改正に伴って廃止され、株式会社の一種という位置づけである。

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資本金ってナニ?

     資本金は「もとで」ともいわれるが、会計学的にはヒジョーに難しい概念である。

     ところで、資本金は自由に使えないオカネと誤解している人が多い。保証金と同じで、国に預けるオカネと思っているのカナ?実務的にいえば、資本金は資本金相当額を会社設立前にいったん銀行に預け、設立後、銀行から自由に引き出すことができる。

     以前は、株式会社であれば資本金として最低1,000万円必要であったが、現在では1円でも設立できるようになった。

     しかし、どんな事業であれ、開業資金として自己資金は最低100万円程度ないと、早晩、運転資金に行き詰る例が 多い。また、資本金が小さいと、日本政策金融公庫の新規開業者向けの融資などでも、結果的に不利な取扱いを受ける場合がある。

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裁判で売上代金を回収する

    売上代金を支払わない得意先を、裁判で訴えて回収しようとする場合、通常、弁護士に依頼する。たとえば、売掛金1、000万円を回収するために裁 判所へ訴えた場合、弁護士に支払う標準的な報酬は、着手金60万円、成功報酬120万円程度である。おおよそ8割ぐらいの訴訟は、1年以内に判決が出る。

    しかし裁判で勝っても、代金が自動的に回収できるわけではない。裁判で勝ったからといって、裁判所が回収してくれるわけではないノダ。裁判の相手 方に対して執行することが必要である。執行するためには、執行する財産(たとえば○○銀行××支店の定期預金)を特定する。特定できなければ回収できな い。また、相手方に財産がなくても、回収できない。回収への道のりは決して容易ではない。

    裁判をするときは、事前に、相手先に支払能力があるかどうか具体的に調査しないといけない。裁判で勝っても代金が回収できなければ、弁護士費用を支払うだけソンになる。泣くに泣けない結果となる。

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会社の実印

     会社の実印をあまり大切に扱っていない経営者は結構多い。なかには、従業員に預けている経営者もいる。会社の実印を他人に預けると、ヘタをすれば、会社を乗っ取られることもある。実印があれば登記簿を勝手に書き換えることも簡単だ。

     会社の実印は経営者自ら保管しなければならない。銀行印も同じ。銀行印を使えば会社の銀行預金口座から自由にオカネを引き出せる。「従業員や役員を信用 するな」とは言わないが、ここは最低限の分別は必要。預金が勝手に引き出されたり、小切手や手形が勝手に振り出されている事件は、会社の規模を問わず見ら れるが、これは銀行印を自分で持っていないことが大きな原因のひとつである。

     ある経営者は、第一線を退き会長になったあとも、会社の実印だけは、社長である息子に渡さなかった。社長が会社の実印を持つようになったのは、会長が亡くなった後である。会社の実印を持つということは、いわば最高責任者である証拠。それほど、重みのあるものである。

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出資してもらうということ

     株主名簿をみると、多くの人が出資している会社がある。たくさんの人から出資を得ることは、経営者の人脈や信望があることを意味する。心強い限りである。

     ところで、出資の本当の意味をわかっていない経営者が多い。返さないといけない借入金と違って、出資は返さなくても良いオカネとしか思っていないよう だ。これは誤った考え。出資は、もらったオカネではなくて、単に預かっているだけ。経営者は、預かったオカネを事業に投じて運用する義務がある。配当して 一人前デアル。

     会社法上、出資者である株主には、いろいろな権利がある。上場会社であれ、非上場会社であれ同じである。非上場会社でも、株主代表訴訟は結構多い。

     会社は1年に1回、決算承認のため株主総会を開かないといけないが、全く開いていない会社は多い。業績が思わしくないと尚更。株主が同族だけならまだし も、第三者が株主になっている会社であれば、せめて、株主に状況報告をすべきである。出資はタダのお金ではない。よく考えれば、借入金よりコストは高い

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倒産が頭にちらついたとき

     経営者の頭に「倒産」という文字がちらついた時は、どのようなときであろうか?

     平成14年度中小企業実態調査(経済産業省近畿経済産業局)によると、倒産を経験した経営者は、倒産に至った最大の決定的な要因を、「銀行への過度の依存」としている。困った時は、銀行が助けてくれるという思い込みが致命傷となっている。

     このような経営者は、たとえ、仕入先への支払を遅らせても、銀行に追加融資を依頼して断られても、貸金業者から資金を借り入れ、銀行への借入金返済を何 よりも優先する。会社の収益力と貸金業者の金利を比べても、返済できる見込みがないにもかかわらず。貸金業者の取立ては厳しい。こうなると、会社経営どこ ろではなく、日々の資金繰りに追われる。借入金のための借入金は、破滅への道を加速度的に早める。

     倒産を予感しながらも、取引先や従業員、家族への迷惑、自己のプライド、世間体などを考えて事業を続けることが、かえって傷口を広げ、再起不能に至らしめる。相談に来られる経営者の9割以上は遅すぎるのが現実。早めの相談以外、救われる道はない。

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倒産ってナニ?

     「倒産」という言葉は法律にはない。一般的には、「倒産」とは資金繰りが続かなくなり、事業の継続が困難な状況を指している。

     例えば、不渡手形を2回出して銀行取引停止処分を受けた場合などが該当する。銀行取引停止処分を受けても、事業を継続できるが、信用を失うので、事業の大幅に縮小せざるを得ない。その結果、経営者は、事業を継続するか否かを決断せざるを得なくなる。

     裁判所の監督のもとで処理することを法的整理といい、裁判所の監督なしに債権者との話し合いによる処理を任意整理(私的整理)という。

     法的整理は、裁判所の監督で行うので、法的拘束力があり、公平に処理されるが、機動性に乏しく、コストもかかる。一方、任意整理は、裁判所の監督がないため、法的拘束力に乏しく、不公平になることもあるが、柔軟な処理が可能で、コストも安い場合が多い。

     任意整理は、低コストで処理が迅速などの理由から、よく利用される。しかし、裁判所の監督がないだけに、問題が発生しているケースも多い。

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再建型と清算型の倒産

     倒産しても、会社は必ずしも無くなるわけではない。大幅なリストラや債務の削減により事業を継続して、その収益から債務を返済する再建型と、会 社の消滅(清算)を前提に、会社の財産を売却して債務を返済する清算型があり、それぞれに裁判所の監督の有無(法的整理と任意整理)がある。

     再建型の法的整理で代表的な処理手続きは、大企業が適用する会社更生、主として中小企業が適用する民事再生である。清算型の法的整理で代表的な処理手続 きは、破産である。再建型の任意整理の代表的な処理手続きは、産業再生機構や特定調停の利用があるが、任意整理については再建型、清算型ともに処理手続き はさまざまである。

     事業継続するか否かは、まず経営者の意思であるが、経営者の意思のみで決定できるわけではない。債権者の意思が重要である。再建型や清算型のいずれであ れ、債権カットは避けられないが、清算するよりも、事業を継続したほうが債権を多く回収できるのであれば、債権者は事業継続に同意するであろう。

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銀行交渉はうまくいったけれど・・・

     銀行と交渉の結果、毎月の元金返済を軽減するなどの返済条件を変更(リスケジュール)したので、会社は再生できると安心している経営者が多い。

     しかし、再生できるか否かの最大のポイントは、これからの経営者の行動にかかってくる。そもそも、なぜ、借入金が返せなくなったのかを考えてみる必要がある。債権放棄を受けたわけでもなければ、借入金を返済しなければならないことには変わりない。

     返済条件の変更は、応急処置であって、時間稼ぎである。応急処置の効き目は限界がある。すぐに根本的な治療を開始しなければならない。すなわち、この猶 予期間に、収益を生む体質に変えなければならない。銀行交渉に成功したからといって、再生が約束されたわけではない。銀行が会社を見る目は、以前にも増し て厳しくなる。

     今まで資金繰りに追われていた経営者は、解放感から、ついホッとしてしまい、収益向上の対策実行を怠ってしまう。しかし、収益を上げないことには、早晩、資金繰りに再び行き詰ることは明らかである。

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自己破産を免れた長男

     家庭用雑貨メーカーのA社は、設備投資の借入負担と不況による売上減で、自己破産した。経営者と妻、娘と後継者の娘婿は保証人のため、同時に自 己破産した。幸いにも、経営者の長男は保証人になっていなかったので、長男の自己破産は免れた。長男は会社員で、事業を承継する意思はなく、経営者は娘婿 に将来を託していたからである。

     ところで、自己破産しても、経営者は会社再建をあきらめなかった。それは独自の技術をもち、取引先の信望も厚かったからである。長男は再建に奔走する父を見かね、自分が勤めている会社を辞めて、父や妹婿と再建を手伝うことになった。

     自己破産すると、その後の融資は非常に厳しい。しかし長男が社長になり、融資を受けることができた。その後、平坦ではないが、何とか再建の道を歩んでいる。

     このケースは、家族全員を保証人としなかったのが、再建の道を拡げた。しかし、事業に全く関係のない娘までも保証人にした銀行とは…

     ただ、もっと早く相談に来れば、自己破産せずに再建ができたことも事実である。

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従業員の自宅まで担保に・・・

     数年前、ある会社の民事再生申立書類の作成で、銀行保証のチェックをしていたら、経理部長の自宅が担保に入っていた。担保に入れたのは先日である。経理部長は経営者と同族でないが、経営者に頼まれたのだろうか?

     民事再生を申請しても、会社の状況から見て再建は到底不可能である。破産を勧めたが、経営者は破産にすると世間体があるので、勘弁してくれということであっ た。とりあえず、民事再生を申請して再建のカッコウをつけたかったのである。しかし破産は時間の問題(実際、その後まもなく破産した)。

     経理部長が、ポツリと言った。「私の家はどうなるのでしょうかネ」…経理部長は仕事だけでなく、家までなくしてしまうことになる。アカンタレの経営者のために…経理部長の家族のことを考えると、なんともいいがたい複雑な気持ちになった。

     経営状態が悪くなってからの保証は非常に危険である。新たな第三者の保証は絶対避けるべきである。銀行からこのような要求があれば、経営者は潮時と考えるべきである。

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家族からの相談

     経営者の家族が、会社の状況を心配して相談に来られるケースは多い。 業績が悪いなか、資金繰りで経営者が走り回っている姿を家族が見て、これから会社や経営者、自分達がどうなるのかを心配しているのである。

     このようなときは、たとえば最悪の場合、自宅や会社がどうなるのか説明すると、たとえ厳しい現実が待ち構えていても、胸のつかえがおりて安心したのか、たいてい、相談に来られたときより、顔色が良くなって帰られる。

     経営者だけでなく、家族にとっても倒産は、たいてい初めての経験である。どんな世界が待っているのか恐怖以外の何者でもない。死刑宣告や人間失格とまで思いつめている人も多い。しかし、方法さえ誤らなければ再生の道も残されているノダ。

     だが、経営者本人が相談に来ない限りは、根本的な解決にはならない。家族の話だけでは判断しかねる場合が多い。家族の心配が杞憂に終わればよいが…

     経営者が追い詰められてから相談に来られても遅すぎる。

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最後の賭け!

     倒産のうわさが出てくると、いろいろな誘惑がある。

     たとえば、融資の話。自称コンサルタント(社名には、「国際」「戦略」「経営」「金融」などが入っている)が訪れて、数億円以上の融資話を持ちかける。 資金源は、欧米、華僑、アラブの富豪、政治家、マフィア、M資金??…で、言葉巧みに数百万円以上の手数料を先に支払ってくれと言うパターン。もちろん、 そんな資金は全くのデッチアゲ!

     また、儲け話があるといって、いかがわしい会社が近づく。たいてい、実態のわからないカタカナ名の会社。最初は現金取引で信用させて、タイミングを見てドカンと注文。納品を急がせ、品物が入ればドロン!典型的な取り込み詐欺。

     経営者は、なけなしのオカネをかき集め、一発逆転を狙うが、ナシのつぶて…詐欺と気づいたときはもう遅い!

    後から考えれば、アホみたいな話だが、引っかかる経営者も多い。最後の最後で騙されて、ギブアップした経営者も多い。世の中そんなに甘い話はないノダ!

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買収された老舗メーカー

     A社は業界の草分け的な中堅メーカーである。この数年は競争激化により売上が急減、最盛期の半分程度にまで落ち込んでいる。今まで、不要資産の 売却や従業員削減等で凌いでいるが、限界に近い。3期連続赤字で実質債務超過。取引銀行は借入金を回収にかかっており、政府系金融機関が支えている。この ままでいけば、早晩倒産である。

     社長は70歳を超え、後継者となる予定の息子は残念ながら社長の器ではない。早期に有望な商品開発も望み薄である。多くの特許権を所有しているが、個々の特許権に大きな価値はなく、これを切り売りしても、A社単独での再建は厳しい。

     このような場合、販売網が弱いA社の欠点を補完する会社と業務提携ができれば、再建の道は開ける。幸運にも、上場会社B社が興味を示し、A社は買収され ることになった。借入金は買収したB社が実質的に負担し、従業員の雇用は維持される。社長は、経営権を失ったが、引継ぎのため、しばらく会社にとどまる。 多少の生活資金と、自宅が残った。息子の将来は気がかりだが…。

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