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Ⅶ:財産評価

預金や上場株式などの評価

     相続税や贈与税の税額は、相続や贈与により取得した財産の価額を基礎に計算するが、その価格は、課税時期(贈与の場合は贈与時、相続の場合は相続発生時)現在の市価や実勢価格ではなく、「財産評価基本通達」の定めによる相続税評価額である。

     たとえば、預貯金は、定期預金等以外の預貯金で、課税時期現在の既経過利子の額が少額の場合、預入残高がそのまま相続税評価額となる。定期預金等は、預入残高に既経過利子の額(源泉所得税相当額控除後)を加えた金額が相続税評価額になる。

     上場株式は、下記①~④のうち最も低い金額が相続税評価額でなる。

    ①課税時期の最終価格、いわゆる終値
    ②課税時期の属する月の終値の月平均額
    ③課税時期の属する月の前月の終値の月平均額
    ④課税時期の属する月の前々月の終値の月平均額

    また、取引相場のあるゴルフ会員権は、課税時期の通常の取引価額の70%である。

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土地等の評価

     土地等の評価は、一筆単位ではなく、一画地(利用単位)ごとに、登記簿面積ではなく、実際の面積で評価するが、市街地の宅地の評価方法である路 線価方式(宅地が面している道路の価格(路線価)を基準に評価する方式)と、それ以外の宅地の評価方法である倍率方式(宅地の固定資産税評価額に一定の倍 率を乗じて評価する方式)等がある。

     これらにより算出した自用地価額(更地価格)を基礎に、権利に制限のある土地を評価する。たとえば、借地、貸地、貸家建付地(賃貸マンションの敷地な ど、自己の所有地に建設した家屋を他人に貸し付けている場合のその宅地)は以下のように計算する。なお、借地権割合については地域差があり、商業地は 70%、住宅地は60%の場合が多い。

    借地      …  自用地価額×借地権割合
    貸宅地(貸地) …  自用地価額×(1-借地権割合)
    貸家建付地   …  自用地価額×(1-借地権割合×借家権割合)

    路線価図等は、国税庁から毎年8月公表される。

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建物等ほかの財産

     建物や家屋等は、一棟ごとに評価する。自宅などの自用家屋は、固定資産税評価額が相続税評価額となる。
    貸家(賃貸ビルなど、他人に貸している家屋)は、自用家屋の評価額から借家権割合(30%もしくは40%)を控除した額である。すなわち、貸家は固定資産税評価額の60%から70%で評価される。借家権(家屋を借りている権利)は通常、評価しない。

     建物等の相続税評価額は、土地等と同じく、1年間同一で、時点修正はしない。また、建物等を、負担(借入金等の債務)付贈与等で取得した場合、土地等や上場株式と同じく、贈与税は、相続税評価額でなく、取得時における通常の取引価額(時価)で評価する。

     そのほか、家庭用財産や事業用財産、電話加入権、書画骨董、貴金属や貸付金なども適切な評価額を付して、相続税や贈与税の課税対象となる。

     借入金や、賃貸事業に関わる敷金・保証金等は原則として課税時期の残高が相続税評価額となり、債務控除の対象(マイナスの相続財産)となる。

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小規模宅地等の評価減の特例

     相続等(贈与は除く)により取得した土地のうち、一定の要件を満たす土地について、事業や居住の継続を容易にするために、一定の面積について減 額の特例がある。ただし、区分ごと、相続人ごとに適用するのではなく、被相続人の所有していた土地のなかで、要件に合致する有利な区分を選択して適用す る。

区分 主な要件 減額割合 減額面積
1.事業用宅地 被相続人の事業を引き継ぐ等 100分の80 400㎡
2.居住用宅地 配偶者が取得、被相続人の同居親族が引き続き居住等 240㎡
3.同族会社の事業用宅地 同族会社の事業用に引き続き使用等 400㎡
4.不動産貸付用の宅地   100分の50 200㎡

    なお、平成27年1月1日以降の相続等については減額面積が240㎡から330㎡に引き上げられている。

    小規模宅地等の評価減の特例は、相続税の申告期限から3年以内に分割された土地に適用があるが、減額割合が大きい特例なので、有効に活用したい。

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非上場株式(自社株)

     非上場株式(自社株)の評価方式には、取得する者が同族株主か否かにより、原則的評価方式と特例的評価方式があり、“一物二価”となっている。

     原則的評価方式は同族株主(オーナー一族)に適用される方式で、類似業種比準方式と純資産価額方式およびそれらの併用方式により計算される。

     類似業種比準方式は、事業内容が類似する上場企業の業種の株価をベースに、自社の配当、利益、純資産を勘案して自社株を評価する方法である。

     純資産価額方式は、会社が所有する土地・建物、有価証券などの資産を相続税評価額で評価替えし、自社株を評価する方法である。

     特例的評価方式は、配当還元方式といい、少数株主(会社経営権のない同族株主等以外の株主)に適用する。配当金額をベースに評価する。

     非上場株式の評価は、財産評価のなかで最も難しい分野である。評価に際しては規定が複雑多岐にわたるため、税務署や税理士に相談するほうがよいであろう。

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